高脂血症の治療で必要なのは「食事のひと工夫」

食事療法は高脂血症治療の基本です。食物繊維を多く含む野菜中心の食事に切り替え、油ものなどを控えていただくことになります。しかし、健康的な食事は、味気ない側面があるもの。食事を楽しみにしていた方にとっては、辛い生活になってしまうかもしれません。今回は、墨田区両国の湘南メディカル記念病院が、高脂血症の食事療法が少しでも楽になる「ひと工夫」の数々をご紹介します。

肉は赤身を中心に

お肉が好きな方にとって、野菜だけの食生活は苦痛でしょう。しかし、全ての肉類を制限する必要はありません。脂身の少ない赤身肉であれば、コレステロールにさほど影響はないため、適量の摂取であれば問題ないでしょう。肉類はタンパク質補充のためにも必要なので、赤身を中心に食事へ取り入れるようにしましょう。

魚を積極的に摂取

肉と同じように動物性食品である魚ですが、コレステロールと中性脂肪の増加につながる飽和脂肪酸をそれほど含んでいません。一方で、中性脂肪の減少に貢献する多価不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。そのため、魚は積極的にメニューに取り入れるようにしてください。また、多価不飽和脂肪酸を無駄なくとるため、脂ののったものを選びましょう。

不要な脂肪は調理法で減らす

高脂血症の治療においては制限の対象となる肉の脂肪ですが、調理法の選択によって減らすことができます。脂身、鶏肉の皮を取り除くのは基本です。熱湯をかける、煮る、網焼きするといった方法でも、余分な脂肪を落とせます。

便利な食品を使って料理に慣れる

外食はカロリー・塩分・脂肪過多です。高脂血症の治療では、カロリーや脂肪をコントロールできる、家庭料理での食事療法が基本となります。それまで、料理をした経験がない方にとっては、大変かもしれません。

近年では、料理経験がない方でも簡単に使える便利な食材が流通しています。冷凍の野菜などは保存もきくため、常備しておくといいでしょう。カット野菜や調理済みの惣菜なども組み込むと、さらにメニューを構成しやすくなります。

健康的な食生活を根付かせることが大切

一時的に健康的な食生活で高脂血症を改善しても、再度よくない食生活に戻ってしまっては意味がありません。高脂血症のリスクを永続的に遠ざけるためには、コレステロール・中性脂肪を増加させない食事を「満足しながら」食べて、健康的な食生活をしっかりと根付かせることが大切です。

満足感と栄養面でのバランスは、ちょっとした工夫で両立できます。高脂血症の方は今回ご紹介したような方法で、おいしくて、かつ健康的な食生活を目指してください。

担当医紹介

加藤 貴志 理事長・院長(かとう たかし/Takashi Kato)

咳(せき)の検査・診断 担当医 加藤 貴志 理事長・院長 (かとう たかし/Takashi Kato)

経歴

1998年自治医科大学卒業
2007年東北大学大学院医学博士課程修了、東北大学病院移植・再建・内視鏡外科 他
2016年〜現職

備考

医学博士 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本臨床外科学会 日本再生医療学会 日本抗加齢医学会 総合診療認定医