「要再検査・要精密検査」と 言われたら?

人間ドックや健康診断では、検査結果に応じて「要再検査」「要精密検査」といった通知が出ることもあります。
いずれも再度検査が必要なことを意味する通知ですが、通知を受けた方は具体的にどのように対応すれば良いのでしょうか?

こちらでは、「要再検査」「要精密検査」の意味の違い、再度検査を受ける場所、保険適応や費用負担についてお話します。
要再検査・要精密検査は決して珍しいことではありません。今回の内容を参考に、あらかじめ対応を知っておきましょう。

「再検査」と「精密検査」の違い

「再検査」「精密検査」はどちらも、もう一度検査が必要になるという点では同じです。
しかし、両者の正確な定義には違いがあります。
まずは再検査と精密検査が意味するところの違いについてお話しましょう。

再検査

再検査は人間ドック・健康診断で異常な数値が検知され、もう一度確認が必要な際に出される通知です。
異常な数値が一時的なものか、あるいは本当に身体の問題によって引き起こされたのかを調べます。
基本的に検査内容はその前の人間ドック・健康診断と同じです。

再検査の結果以上が見られなければ「異常値は一時的なものだった」と判断されます。再度異常値が検出される場合、詳しい原因を調べるための精密検査が必要です。

精密検査

精密検査は、人間ドック・健康診断で検出された異常値が具体的にどのような原因疾患によって引き起こされているのか、治療が必要なのかを確認するための検査です。

通常の人間ドック・健康診断、また再検査は異常の有無を確認するために行われますが、精密検査は見つかった異常の原因を探るために実施されます。また、検査内容は見つかった異常によって異なります。

再検査・精密検査を受ける場所

再検査・精密検査を受ける医療機関は基本的に任意です。
人間ドック・健康診断を受けた病院を同じ病院でも、違う病院でも受けられます。
以下では、同じ病院で受ける場合と別の病院で受ける場合のメリット・デメリットをご紹介します。

同じ病院

同じ病院で再検査・精密検査を受ける場合は、既に病院側に情報を提供しているため検査までがスムーズに進行します。
別の病院で受ける際に求められことが多い紹介状も必要ありません
会社で病院を指定されていた場合、お住まいによってはアクセスが不便かもしれません。

別の病院

大きな病院で検査を受ける場合は人間ドック・健康診断を受けた病院からの紹介状が必要です。
基本的に同じ病院で再検査・精密検査を受ける場合よりも手間や費用がかかりますが、セカンドオピニオンとしての意味合いで別の病院を選択される方もいます。

再検査・精密検査の保険適応・
費用負担

通常、人間ドック・健康診断は保険適応外です。
一方、再検査・精密検査には保険が適応されます。会社が費用負担する健康診断で再検査・精密検査の通知が出た場合、その費用負担については会社によって対応が分かれます。
基本的に再検査・精密検査の費用は自己負担ですが、指定病院で受ける場合のみ費用負担をしてくれる会社も多いようです。

監修医紹介

加藤 貴志 院長(かとう たかし/Takashi Kato)

咳(せき)の検査・診断 担当医 加藤 貴志 院長 (かとう たかし/Takashi Kato)

経歴

1998年自治医科大学卒業
2007年東北大学大学院医学博士課程修了、東北大学病院移植・再建・内視鏡外科 他
2016年〜現職

備考

医学博士 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本臨床外科学会 日本再生医療学会 日本抗加齢医学会 総合診療認定医