整形外科が診察する全身の症状
墨田区両国の湘南メディカル記念病院・整形外科が対応するケガの中から、身体全体が患部となり得るものをご紹介します。
疲労骨折
疲労骨折は、同じ部位に繰り返し小さな力が加わることによって起こる骨折です。外傷が顕在化することはありませんが、痛みが慢性的に続きます。
運動やトレーニングの負荷に対して筋力が不足している場合、また筋力のバランスが偏っている場合などに起こり得ます。また、単純なオーバートレーニングや、足に合わないシューズの着用、地面が硬すぎる運動場の使用なども一般的な原因です。
基本的に安静を保ち、症状の収束を待ちます。骨折の度合いが深刻な場合は、手術となるケースもあります。
骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨が何らかの原因により脆弱になっている状態です。骨粗鬆症自体に痛みはありませんが、通常は問題ない軽い運動や、転倒で骨折してしまいやすくなります。
人間の骨は形成と破壊(吸収)を繰り返しています。しかし、破壊に対して形成のスピードが追いつかない場合、骨は“スカスカ”の状態となり、極めて脆弱になってしまいます。身体の老化につれて発症する確率が高くなり、高齢化している日本社会では、身近な病気と言っていいでしょう。また、発症者の大半は女性です。
定期的に骨密度を測定し、必要に応じて治療薬、注射などを用いた治療を行っていきます。カルシウムやタンパク質の摂取も極めて重要なため、食生活の改善も有効です。
肉離れ
肉離れは筋肉が急激に収縮することによる断裂障害です。特に激しい運動を行う、スポーツ選手にとっては一般的なケガです。肉離れを起こす典型的な部位は、大腿部(ふともも)やふくらはぎです。これらの部位が肉離れを起こすと、歩行が困難になってしまいます。
特に寒い時期に十分なウォーミングアップを行わず運動を開始すると、筋肉が急激に収縮し、部分断裂を起こす可能性が高くなります。また、身体の柔軟性や筋力の低下も、肉離れを引き起こす要因です。
患部を包帯などで固定し、湿布や塗り薬などで治療を行います。治療完了までの間は、原則競技復帰はできません。適切なストレッチやマッサージは、早期治療につながります。
捻挫
関節に与えられたダメージにより、靭帯や腱の組織破壊、軟骨のケガが生じる障害が捻挫です。痛みと関節の腫れが併発します。
関節に無理な力が加わってしまうことによって起こりますが、多くの場合、強い痛みは後からやってきます。ケガをした段階では、それほど痛みや腫れが大きくないため、放置されてしまいがちです。また、一度捻挫した部位は、捻挫を再発しやすいと言われています。
包帯、サポーターなどで固定し、安静にしながら痛みの収束を待つのが一般的な治療法です。重度の捻挫からスポーツへの復帰を目指す際には、リハビリが行われる場合もあります。
スポーツ外傷・スポーツ障害
スポーツ外傷とは、運動中に無理な力が加えられることによって、身体の組織が損傷してしまうことをさします。打撲・骨折・肉離れといったケガは、こちらに含まれます。
スポーツ障害とは、小さな圧力や負担の繰り返しにより、慢性的な痛みが生じてくる障害の総称です。症状が軽い場合はスポーツプレー中の痛みを感じるだけですが、重度になると日常生活が困難になってしまうケースがあります。
身体に与える負担が小さな動きでも、過度に繰り返すとスポーツ障害の原因となります。また、身体に対して大きすぎる負荷で運動をすると、またたく間に障害が引き起こされます。スポーツ外傷やスポーツ障害を防ぐために、すべてのトレーニングを行う人は適切な運動量、負荷を意識する必要があるのです。
脱臼
脱臼とは、過度な力により関節がずれる、もしくは外れてしまう状態です。脱臼を起こすと、患部には強い痛み、腫れが生じます。また、多くの場合、脱臼した関節を軸として周りの部位を通常通りに動かすことはできません。ずれかかっている状態を「亜脱臼」、関節が完全に外れた状態を「完全脱臼」と呼びます。
すべての関節に脱臼は起こりますが、特に多いのは手指の関節と肩関節です。大半はスポーツや運動中のアクシデントが原因です。赤ちゃんに起こることが多い「先天性脱臼」も存在します。
レントゲン写真で状態を把握してから整復を行うのが通常の治療プロセスです。骨折を伴っている場合は、骨折の治療も同時に進められます。
痛みの小さい初期段階のうちに整形外科へ
上述したような全身のケガは、最初の痛みがそれほど大きくないのが特徴です。しかし、多くのケガは後からその痛みが強くなります。また、放置された期間が長いほど、のちのちの治療が困難になってしまいます。
スポーツや日常生活でケガをしてしまったら、早い段階で医療機関での診断を受けましょう。墨田区両国の湘南メディカル記念病院・整形外科では、患者様からのケガに関するご相談をお待ちしております。