片頭痛の検査、診断

片頭痛に対してはどういった検査・診断が行われているのでしょうか。病院で行われている片頭痛の検査・診断についてお話しします。

片頭痛は脳の検査ではわからない?

通常、脳への検査として一般的なのがCTスキャンやMRIですが、片頭痛は脳の異常ではなく血管の拡張を原因として起こるため、CTやMRIなどの脳の検査を行っても異常は認めません。 ただし、頭痛の中にはくも膜下出血や脳腫瘍などの重大な病気が隠れていることがありますので、やはり頭痛の症状がある場合には一度脳の検査を受けられることをお勧めします。

一方で、片頭痛かどうかを判断する有力な要素は、患者様からの情報です。医師は患者様から聞いた情報と医学知識を総合的に鑑み、片頭痛の診断を行います。

片頭痛を判断するポイント

上述したとおり、片頭痛の診断では患者様の証言が最大の情報源となります。「片頭痛かもしれない……」と思うような頭痛が起こったときは以下のようなポイントに注目し、診断を担当した医師に説明しましょう。

頭の痛み方

頭の痛み方

片頭痛の場合、頭の片側、もしくは両側が脈と同じタイミングで痛みます。一度痛みが現れると、4時間から72時間続くことが通常です。

視界不良がある

視界不良がある

片頭痛の前には「閃輝暗点」と呼ばれる視界不良のような症状が現れることがあります。頭痛の前に小さな光の塊が現れ、次第に大きくなってから消滅したような経験があれば、片頭痛の可能性が高いでしょう。

むくみ・肩こりがある

むくみ・肩こりがある

片頭痛は多くの場合、血管の拡張から引き起こされます。そして、肩こりや体のむくみといったものも、血管の拡張から起こる症状の代表例です。こうした症状と片頭痛には密接な関わりがあり、両者を併発しているケースは少なくありません。

頭痛が出たときの様子を詳しく記録しておくことが大切

正しい診断結果を得るためには、頭痛に関する情報を医師に事細かに伝えることが大切です。慢性的な頭痛に悩まされている場合は、頭痛が起こったときの様子をしっかりと記録しておきましょう。

「睡眠不足だった」「仕事が家庭でストレスがたまっていた」といった情報も、片頭痛の診断では非常に重要なヒントとなります。日記や手帳に、詳しい状況を記しておくのもいい方法かもしれません。

医師にはありのままの情報を

片頭痛の症状はご本人にしかわからない辛い症状です。しかし、医師にとっては患者様から得る情報が治療の助けとなります。診断では気になることを遠慮せず医師に伝えてください。

墨田区両国の湘南メディカル記念病院では片頭痛の相談でお越しいただいた患者様一人ひとりのお話に耳を傾け、診断を行っております。一人で頭痛に悩まず、当院の内科医師へと是非一度状況をお話しください。

担当医紹介

加藤 貴志 理事長・院長 (かとう たかし/Takashi Kato)

片頭痛の検査、診断 加藤 貴志 理事長・院長 (かとう たかし/Takashi Kato)

経歴

1998年自治医科大学卒業
国立仙台病院(現、仙台医療センター)勤務
2005年七ヶ宿町国民健康保険診療所所長
2006年公立佐沼病院外科医長、地域医療連携室室長
2007年東北大学病院移植・再建・内視鏡外科(食道・胸腔鏡グループ)
2012年岩手県立中央病院消化器外科医長(腹腔鏡グループ)
2014年登米市立登米市民病院第二外科長、化学療法室長
2016年愛恵会湘南メディカル記念病院理事長

備考

医学博士 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本臨床外科学会 日本再生医療学会 日本抗加齢医学会 総合診療認定医