インフルエンザの治療で必要な安静期間

インフルエンザにかかってしまった場合、通常は完治するまで職場や学校に行くことができません。強い感染力を持つインフルエンザウイルスを、人の多い場所に拡散してしまうことになるからです。では、具体的にどれくらいの安静期間を置いて、職場や学校に復帰するのが適切なのでしょうか。今回はインフルエンザの治療で必要となる安静期間についてお話しします。

ウイルス減少は発症から3日程度、解熱は5日程度経過してから

一般的にインフルエンザのウイルスは発症から3日程度経過すると減少していきます。その後、少しずつ症状が収束していき、解熱が始まるのは発症から5日程度経過してからです。

治癒のスピードには個人差があります。インフルエンザの治療薬は発症から48時間以内に服用すると高い効果が現れますので、発症から速やかに病院で診断を受け、治療薬を服用していれば早く治る可能性は高くなるでしょう。逆に、症状を放置し、安静にしていない場合は治癒が遅くなってしまうことも考えられます。

職場・学校への復帰はいつから?

解熱したからといって職場・学校へ復帰できると考えるのはいささか危険といえます。解熱後もインフルエンザウイルスは体内に存在している可能性があるからです。その状態で復帰しても、他の人にウイルスを与えてしまうかもしれません。

学校保健法ではインフルエンザに罹患した際の出席停止期間を「発症から5日後、かつ解熱から2日後まで」と定めています。通常、インフルエンザの解熱が始まるのは発症から5日後程度ですので、おおよそ1週間程度は自宅で安静にしていなくてはならないということです。

一方、職場復帰できるタイミングについては決まりがあるわけではありません。しかし、会社で特に定められていなければ学校保健法にならい、発症から解熱から2日間経過してからと考えたほうがいいでしょう。職場によっても状況は異なってきますので、上司の方と連絡を取りながら復帰のタイミングを決めてもいいかもしれません。

復帰は焦らず

職場や学校に早く復帰したい気持ちは無理もありません。しかし、インフルエンザに関してはウイルスを拡散してしまうというリスクがあります。復帰のタイミングについては慎重にならなければなりません。

墨田区の湘南メディカル記念病院・内科では、患者様の職場・学校復帰を目指したインフルエンザ治療を行い、復帰のタイミングについてもアドバイスしております。両国でインフルエンザを治療する病院をお探しの方は、お気軽にご相談ください。

監修医紹介

加藤 貴志 院長(かとう たかし/Takashi Kato)

咳(せき)の検査・診断 担当医 加藤 貴志 院長 (かとう たかし/Takashi Kato)

経歴

1998年自治医科大学卒業
2007年東北大学大学院医学博士課程修了、東北大学病院移植・再建・内視鏡外科 他
2016年〜現職

備考

医学博士 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本臨床外科学会 日本再生医療学会 日本抗加齢医学会 総合診療認定医