2017/05/18

膝下が痛い・オスグッド病~10代のスポーツ障害~

加藤 貴志 病院長

日本外科学会専門医。医学博士。内科、外科など多岐にわたる症例経験豊富。統合医療医として、疾病予防、がん予防および治療、アンチエイジングを専門とする。湘南メディカル記念病院病院長 加藤医師のブログです。

成長痛と間違われることが多い、オスグッド病は

成長期の子供に起こる、よくあるスポーツ障害です

 

症状

膝下の骨が隆起している、膝下を押すと痛がる、熱感がある、腫れている。主に休んでいる時は痛みが出にくく、大腿四頭筋を収縮させる動きである歩行時、階段昇降、体育、スポーツ時に痛がります。

 

原因

10歳くらい~15歳くらいの思春期に、主に跳ぶ、蹴るの動作を頻繁に行うスポーツをすることで症状が現れます。

例・・バスケットボール、バレーボール、サッカーなど。

 

骨の成長と筋、腱の伸長が追いつかないことから起きます。

思春期のこの時期、脛骨はまだ骨でなく軟骨です。

膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が収縮し膝蓋腱付着部の脛骨粗面の成長軟骨部を引っ張り続けることで、剥離してしまいます。

その剥離によって脛骨粗面の隆起となります

 

 

治療・経過

★まずは冷やしましょう

★痛みが強いときはスポーツを休みましょう。休むことで脛骨粗面の成長軟骨部にかかるストレスが減少します。

★筋肉の柔軟性を高めるために大腿四頭筋のストレッチを行います。かなか症状が改善しない場合は膝蓋腱に装具をつける事で成長軟骨にかかる負担が減ります。

★成長期が過ぎれば成長軟骨が閉鎖するため症状が緩和されていきます。

 

スポーツ障害は予防ができます!

成長期は身体のサインを見逃さない、放置しないことが大切です。

成長期に合わせた、自分の体格に合ったトレーニングや筋肉のストレッチを行いましょう!!

 

整形外科外来

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