2017/05/10

慢性腰痛症の原因が仙腸関節障害の場合

加藤 貴志 病院長

日本外科学会専門医。医学博士。内科、外科など多岐にわたる症例経験豊富。統合医療医として、疾病予防、がん予防および治療、アンチエイジングを専門とする。湘南メディカル記念病院病院長 加藤医師のブログです。

慢性腰痛症の中には仙腸関節が原因のことがありますが、意外と知られていませんので、本日は仙腸関節障害についてです。

仙腸関節は骨盤内にある、仙骨と腸骨の間にある関節で3mm~5mm程度の動きがあります。この少しの動きで身体のバランスをとっていますがわずかでもズレると機能障害を起こします。

これを仙腸関節障害といいます

また急性腰痛症(ぎっくり腰)も仙腸関節の捻じれからくるものもあると考えられています

 

仙腸関節障害の主な症状

腰痛、臀部痛、鼠径部(足の付け根)の痛み、下肢痛などがあります。特に朝の起き上がり時、椅子からの立ち上がり時の痛み、仰向けになった時の痛み、尾てい骨の斜め上あたり指で押すと痛みがあるなどの症状があります。

 

治療として効果的なものが、仙腸関節ブロック注射です。

仙腸関節の隙間に局所麻酔薬を注入することで痛みを和らげるだけでなく、隙間を広げ血流を良くし、動きや位置を戻すことで疼痛緩和されていくというものです

また仙腸関節と他原因からくる合併による腰痛も多くみられますが、仙腸関節障害による腰痛が改善されるだけでもだいぶ違います

腰痛の原因が仙腸関節からきているものか、診察や仙腸関節ブロック注射も行っていますので、腰痛がなかなか治らないとお悩みの方は、お気軽にご相談ください

 

整形外科外来 

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