




こんにちは。湘南メディカル記念病院 消化器内科の春山です。 前回は大腸カメラの観察についての実際を説明させていただきました。これから大腸カメラを受けられる方はなんとなくイメージがわいたでしょうか? さて、今回は大腸カメラでポリープが見つかったときの日帰り内視鏡手術について説明していきたいと思います。 日帰り内視鏡手術といっても、たくさん方法があるわけではありません。ひとつは粘膜を採取するときに使用する鉗子を用いてポリープをむしり取ってくる方法です。2-4mm程度のポリープならこの方法で手軽に取れます。生検摘除もしくはポリープペクトミーなどいわれることがあります。一方5-10mm程度のポリープは、スネアといわれる金属ワイヤーの輪をポリープに縛り、そのまま切ってきたり、また電流を流して焼き切ってきたりします。Cold polypectomyもしくは内視鏡的粘膜切除術(EMR)などよばれます。以上2方法が主な日帰り手術ですね。日帰り手術の注意点は一回に5個ぐらいまでしか切除できないので、もしポリープをたくさんお持ちの方は、何回かに分けて大腸カメラをやっていただく必要があります。またポリープをお取りした場合は、出血と穿孔(腸に穴があくこと)のリスクがでますので、治療後1週間は運動や飲酒は控えてもらっております。ご参考ください。なお、当院では行えませんが、20-30mm以上のスネアにうまく入らないようなポリープは、ポリープの粘膜の下の粘膜下層というところに注射をして、ポリープを浮かせてから電気メスを使用して粘膜のみ剥離していく粘膜剥離術という方法があります。大きなポリープや早期大腸癌などもこの方法で切除でき、以前は私もこの内視鏡手術を行っておりましたが、こちらは入院での対応になりますので、当院では提携病院に紹介していくことになります。まあ、頻度はそれほど多くはありませんのでご心配なさらないように。。